0 はじめに 1 私 2 出会い 3 会社の中 4 JTさん入社 5 町に出る 6 レストランへ行く 7 初めて車椅子を押す 県庁へ行く 8 車椅子に乗ってみる 9 長距離ドライブ 10 ホテルに泊まる 11 電車に乗れない 13 インターネットと福祉 14 養護学校の見学 15 養護学校で講演 16 JTさんの障害の話 18 自動車教習所へ行く 18-0 手動式の車を運転する 18-1 町で見かけた車 19 盲導犬に出会う 22 運動会 23 雨の中レストランへ 24 ギロチン事件 25 災害避難訓練 26 幕張免許センター 27 葛西臨海公園 28 再び車椅子に乗る 29 電車に乗る(前編) 30 電車に乗る(後編) 30-1 鉄道会社の社員の声 31 蔵王のオカマ 32 買い物をする 33 リハビリへ行く 34 薬局での出来事 35 プールへ行こう 36 車椅子でハイキング (どうぶつ王国) 38 ふらっと東京湾巡り 39 車椅子の特訓 40 車椅子階段を昇る1 41 車椅子階段を昇る2 42 もしゆきが降ったら 43 東海道新幹線(1) 44 東海道新幹線(2) 45 踏切は恐い 46 野田市の福祉カー 考察 1 再びJTさんの障害の話 2 手を貸す勇気と貸さない勇気 3 リハビリについて考える 4 ハートビル法 レポート ハワイ車椅子事情 ロサンゼルスレポート1 ロサンゼルスレポート2 ロサンゼルスレポート3 後書き 戻る
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鉄道会社の社員から寄せられた現場の生の声 「電車に乗る」をある鉄道会社の方に読んでもらいました。 大げさな数字かも知れませんが、99%の車椅子を使った障害者が駅員の介助を受けても「ありがとう」の一ことが言えないのだそうです。それどころか、当たり前の顔をして、「対応が悪い」と文句をいって立ち去る人も居るそうです。 日本の駅を初めとする多くの施設が人手による介助を前提として設備が用意されていることは否定できません。その為に利用側はお金を支払い尚かつ不便を強いられている現状も否定できません。 しかしそれだからといって担当者に対して「ありがとう」一言がなければ、二度と手助けなどしたくなくなるというのが人情だと現場の駅員達はいうのです。
その会社でも小さな駅では通常2名しか勤務していないそうです。そのため階段を車椅子で昇り降りするような時には大きな駅から手の空いている駅員に来てもらい、手動式の車椅子では4名、電動車椅子では6名で階段の昇り降りを手伝うそうです。また、車椅子対応エスカレーターを止めるのに1名が安全確認を行ない1名は機械の操作を行ないます。 しかし、仕事といえサービスを提供する側も人です。当然感情もあります。なのにサービスを受ける側がさも当たり前の顔をして、「ありがとう」の一言も言わず、代わりに文句を言い残して立ち去れば、面白いやりがいのある仕事として介助に取り組むことが出来なくなり、しいては車椅子を利用しているお客様に対して極めて事務的な対度を取るようになるというのです。 この話を直接聞いた私達は唖然としました。JTさんはいつも何かあると「ありがとうございます」といいます。私もそれにつられて「ありがとうございます」という言葉が当たり前に出るようになってきました。 それだけにサービスを提供する側の現場の声が聞けたのは大変貴重な体験でした。
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